社内ニートのメンタルその2 モチベーションについて

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自分の中で好評なこの記事、第二段として思うところを引き続き吐き出してみます。今回の記事は会社でモチベーションを上げたら辛くなるよという説とその理由を書いてみたいと思います。モチベーションをあげて潰れていった人を何人も見てきました。それにはそれなりの理由があったのです。

その1はこちら

そもそも社員の役割ってなに?

会社は従業員を雇用し、労働力として使い、生産性を上げ利益を出します。その利益を株主やら従業員、設備投資などに分配しています。

一方従業員は会社の指示により労働し、利益を稼ぐ為に存在します。

この原則が分かっていない、若しくはその他の邪(よこしま)な目標があるから社内ニート業務が辛く感じるのです。

邪な目標とは何でしょう?

例えば誰かの役に立ちたいとか、会社生活を通じて自己研鑽とか、人格形成とか達成感を味わいたいとか、意識高過ぎて書いてて赤面してしまう様な目的を立てる人がいます。

これらの目標は人生での目標であり、別に会社でやらなくてもいい目標です。

何故会社生活でこの様な意識高い目標を立ててしまうかというと、ズバリ1日の中で会社で消費する時間が多いからに他なりません。

折角長い時間を過ごしてしまう会社生活、どうせなら副次的な物を目標として挙げてしまおうとこの様な事を思ってしまうのです。

この事自体、同意もしなければ否定もしませんが、私に言わせると

ニート君
ニート君

「会社はそんな事する所じゃないよ」

と言う感じです。

意識高い目標は結構ですが、それ別に会社でやんなくても良くね?家帰ってから別のことで出来ね?と思うのです。

モチベーションを上げるとロクな事がない説

モチベーションを上げるとは、いわばいつもの状態よりギアを2段3段上げて物に取り組む状態です。

昔で言う「やる気を出して頑張る」と言った所でしょうか?

しかしこのモチベーションというもの、恒常的に出し続けられるなら良いのですが、脳の性質として現状を維持しようとする機能である「ホメオスタシス」が上がったモチベーションを下げる働きをするのです。

モチベーションというアクセルをベタ踏みして加速した後にホメオスタシスがブレーキを踏み急減速するようなイメージです。

このモチベーションを出して急加速、目標としているものが何歩か近付いたとします。

この後もし下がってしまったら?

近づいた目標と落ちた自分、このギャップが生まれるが故に苦しくなるのです。

社内ニートで苦しんでいる方も、この現象はあるあるではないでしょうか?

やる気を出して今日から頑張るぞ、と意気込み、何かやらかした挙句落ち込んで、目標としているものから離れていく。

そして現状と目標の差を埋められる自信がどんどん無くなっていく。

よくある野球選手の2年目のジンクス、会社員の5月病とかいい例です。

こうなったらメンタルもおかしくなり、病んでしまう方も出てきます。世間的に「不真面目」な人よりも「真面目で頑張り屋さん」が鬱になってしまう例は多々あります。

あんなにいっぱい頑張ったのに・・・まだ努力が足りないのか・・・と永遠巡りの勘違いをしてしまい、最終的には潰れてしまいます。

モチベーションを上げ続けられる人

このような方々は、脳の働きである恒常性維持機能、ホメオスタシスの存在を知っているか、無意識に理解している人です。

無理に上げた物は下がる。この人間として当たり前の機能を理解しているかしていないかで大きな差が出ます。

モチベーションを上げた時にホメオスタシスにより心理的なブレーキが無意識に働くので、この時「あ、ホメオスタシスが頑張ってるな?でも負けん」と恒常性維持機能に勝ち続ける事が出来れば、大きく成長します。

逆にこの機能を知らない人は前述の通り、何故下がってしまうのか悩んだ挙句心身が疲れてしまいます。

アクセルだけでなく、ブレーキの存在も知って上手く使い分けましょう。

やる気のカケラも見えない後輩

私は会社員生活20年以上経ちますが、かつての部下にこんな人がいました。

彼は入ってきた当初の印象として寡黙で真面目で、かと言って意識高い訳でもなく、会社での印象とは違い休日は悪い遊び含め遊びまくっている様な人でした。

私は彼と5年くらい一緒に仕事をしていましたが、彼がやる気を出して頑張って何かをやっているのをみた事がないのです。

本当に一定のペースで走り続けている様な感じで、焦ったり急いだり、怒ったり悲しんだりとか、感情も情熱も表に出すことが全くない人でした。

彼の仕事ぶりはどうだったかというと、とにかく処理能力が高く、そして速く正確でミスをした事も殆どありません。

何年か経つと私含め、職場の皆が頼りにするようなエース社員に成長しました。

彼が何をやったのかと言うと、ただただ自分のペースでコツコツと目の前の事を処理して行っただけ。

たまに背伸びもしたのかも知れませんが、我々には全くそんなところは見えませんでした。

元々の能力が高かったのかも知れませんが、やる気満々だったりいい大学を出た同期よりも成長スピードが速いのです。

私はこの時の後輩を思い出して「あまりモチベーションが高くしても意味ないのかな」なんて思うようになりました。

逆に情熱の塊の様な人がメンタルをやられて鬱になってしまう、こんな事例もたくさん見てきました。ええええ?あの人が?あんなにやる気あったのに?と言うような人に多かった気がします。

目指すは意識低い系

社内ニートに就任してから私の中で「会社員とはどう言うものか」という定義がずいぶん変わりました。

以前はチームとして成果を云々、その中で私はどういう位置で何をすれば云々とか、部下のメンタル管理とか今考えればアホみたいな事に一生懸命になっていた気がします。

それが

「会社は月一で生活費をくれる所」
「8時間の暇潰し」
「充電できるものを充電する場所」
「コミュ力低下防止の為の社交場」

「仕事頼んできたらやってやんよ」

くらいの扱いです。意識低い系の頂点を極めている社内ニートならではの思考です。

会社は従業員を使い利益を出し、その利益を従業員や株主その他経費に分配している場所です。

会社が使わない以上、それはそれで問題ありません。

このブログでも何度も言っていますが、社内ニートはあなたの責任ではなく、あなたを上手く使えない上司の問題です。

モチベーションはフラット+αが丁度良い

以上の事から、急にモチベーションを上げて何かに取り組むより、やはりコツコツ系の人の方が有利のようです。

気合い入れて進む人はスタートダッシュはすごいですが、その後の減速から来る心労が半端ではありません。

また、モチベーションが上がりまくっている人よりも、割と冷めたような目で一歩引いたところから物を見ている人の方が上手く行くような事例を相当見てきました。

モチベーションはいきなりドカンと上げるよりも15度位の角度でじんわり上げていった方が精神的にも、そして得られる物も多いようです。

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