先日、某巨大掲示板をみているとこんなニュースが目に入りました。
「日本、感染拡大のインドへ55億円拠出」
コロナ禍の最中、インドの惨状は度々目にしているので悪いニュースではないな、とみていたのですが、巨大掲示板の中ではこの件に対し罵言雑言の嵐。一体何が彼らの気に障ったのでしょうか。
日本政府 インドに55億円拠出のニュースが出てから
外務省HPによると、5月5日に両国の外務大臣会談があり、その席上で
人工呼吸器や酸素濃縮器の他に55億円の無償支援を行うと日本の茂木外務大臣から申し入れがあり、インド外相が謝意を述べた、という発表がありました。
その直後、日本国内では上記の発表があり、巨大掲示板でもニュースになっていたのですが、予想していたとはいえこのような罵言が飛び交っていました。
- 日本人を無視して何故インドにそんな大金を!
- 大阪の人間は放置して何故外国に
- 職を失った人たちに補償もせずバラマキかよ!
- 自民党には2度と投票しねぇ
という感じで大体がインドに協力金を送ることに対し否定的な見方が多いのです。そして多くの発言が日本政府、自民党に対する悪態ばかりです。
発言の中身をまとめると
「日本がこんな状況なのに外国に金を送るなんて許せない」
という感じでした。
「貧すれば鈍する」を地でいく人たち
私は最初彼らが何に対して怒っているのか全く理解できませんでした。
日本人を無視してとか、何もしないでバラマキとか根拠も実態もない話には全く共感できません。
コロナ感染では診察から治療に至るまで国費より支払われるし、特別貸付金などの個人向け融資などもあります。割と国の補償は手厚いかな?と私は思うのですが。
ちなみにコロナ関連予算は3兆円程準備している様です。それらを一切無視して政府やインドを攻撃する人達。
私はこの時「貧すれば鈍する」という諺が頭に浮かびました。
- 日々の暮らしが苦しいとたとえ賢人でも愚かになる
- バカはますますバカになる
という諺です。
貧乏というのは心まで蝕んでしまうという事です。
彼らは平時では何とも思わないインドへの55億円の拠出も、うまくいかない生活のせいか無性に許せなくなり、挙げ句の果て反撃してこない相手に対し、筋違いな攻撃をして自尊心を保っているのかも知れません。
罵言雑言を浴びせたところで相手はノーダメージ。それどころか必要も需要もない悪態をついて自分自身の心を傷つけてしまっているのです。
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結局彼らのメッセージは何だったのか
一言で言うと「俺にも金くれ」でしょう。
コロナで収入が減った、職を失った、色々あるでしょうが、彼らの主張の裏にはこんなメッセージが見えたりします。
あいつばかり酷い!贔屓だ!俺にもよこせ!これが彼らの叫びです。
本人達もネットの掲示板で騒いでもどうにもならない事は分かっているのです。それでも何かを叫ばないと気が済まない、ちょうどいいネタとして55億円拠出があっただけです。
コロナも何もない平常時では何も言わずスルーするのに。
パニックになっているインドに55億という金額は安いか高いか
55億円という国際協力金、このお金を何に使うのか知りませんが、10億以上いるインド国民に均等分配する訳もなく、医療研究やその他の目的に使われる事でしょう。
一方、拠出する側の日本人一人当たりで割ってみると五十円弱。
この金額が高いか安いか知りませんが、街頭募金なんかでは普通に払ってしまう額です。小銭入れ見回しても五十円も入っていないというのは相当でしょうし。
また、このお金で変異株の現地研究が進み、有効な対策が出ればとてつもなく安い出費でもあります。
政府に対し罵言雑言を浴びせている方々に50円づつ配れば彼らは黙るのでしょうか?彼らは恐らくこんなことを言うと思います。
「足りない!もっとよこせ!」
彼らの暴走はいつ終わるのか
恐らくコロナ禍が終わっても、一度反撃してこない相手を攻撃する快感を知ってしまうと容易に抜け出せません。
その後も変わらず筋違いな攻撃を政府や知事に向けて行うのでしょう。
また現在、インド変異株という感染率・致死率の高い変異株が日本でも見つかっているとのことで、インドに対して悪いイメージを持ち、インドに矛先を向ける人も出てくると思います。
彼らがウイルス発祥の地、中国には何も言わなくなったのが不思議なところですが。
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