この道具はコスパがいい!!
コスパ、いわゆるコストパフォーマンス(費用対効果)の略語。
昔から当たり前にある単語ではありますが、最近では趣味の道具を買う時ですら「コスパ第一!」を考えて買い物をするコスパ至上主義の人が多くなった様に思えます。
お金はあまり出せないが、それでも楽しみたい、という方は誰でもこのコスパについて考えた事は有るでしょう。
最近ではAmazonや楽天なんかでは中華製の高機能且つ低価格な物が多数販売されているので、製品の評価欄にもこの「コスパ」という単語を見かける事が多くなりました。
しかしどうも最近この「コスパ」という言葉が単に「価格が安い」という事と同一視されてる事が多いのでは?と思うのです。
海外航空会社のLCCはコスパが良いか??
今はコロナで行けなくなってしまいましたが、海外のLCC(ローコストキャリア)で外国に行くことを考えてみます。
近場で台湾あたりを想定、料金はコロナ禍前に見た料金。
JALやANAなどのキャリア:往復6万円
ピーチやタイガーエアー等LCC:往復2万円
半額以下で行けてしまう、これはコスパ良さすぎ!LCC一択!!と価格にしか目が向かない「コスパ厨」はついつい考えてしまいがちです。
確かに「現地に飛行機に乗って行く」というのが目的がならばLCCの方が安くていいのかも知れません。
しかし、海外旅行の真の目的は単なる移動ではなく「海外で遊んで楽しみたい」という事だと思います。
そう考えると逆にLCCはコスパが悪くなる事の方が多いです。
LCCは大体夜遅く出発、到着する頃には深夜であり、ついでに他LCCの到着時間と重なり入国審査は大混雑。やっと抜けたと思ったら両替所には大行列で近場のホテルに着くのは深夜3時とかになり、次の日も前日の疲れが取れずに無駄に1日潰してしまうとかよくある話です。
深夜発翌朝到着なんてフライトだったりすると目も当てられません。
一方でJALやANAなどのレガシーキャリアを高くてもいいから選択した人は割と空いている時間に到着したりホテルについてから寝るまで軽く遊んだり食事をしたりする時間もあるはずです。
帰りの便も朝6時発なんて無茶な行程ではなく、お土産を買う時間もあったり、空港内の飲食店でゆっくり最後の食事をする時間もあります。
LCCで海外に行き来した人と話をすると、大体「行き来で疲れるし眠いしで」という感想を言う事が多いですが、「それってコスパよかったの?」と聞きたくなります。
お金持ちの考えるコスパとコスパ厨の考えるコスパの違い
こんな事を書いていると、コスパコスパ言ってるのはお金の有効的な使い方知らない人だけじゃんみたいな感じで捉えられるかも知れませんが、実はお金持ちの人もコスパを考える場面は多いです。
しかし決定的に違うのは、「コスパ」の良し悪し判断基準とその使用方法。
コスパ厨:目的を達成する為に使うお金が高いか安いか。
単純に金額の大小だけで判断する事もあります。
例えば腕時計で例えてみると彼らにとってはロレックスやオメガはコスパ最悪、チープカシオがコスパ最良なのかも知れません。
リセールバリュー?何それ。得意技は安物買いの銭失い。
お金持ち:そのお金を使う事により、自分の思考にどう影響を受けるか。
持つ事によるモチベーション維持であったり、他人からどう見られるかであったり、自分の心に良い影響が有るのか悪い影響が有るのか。価格に見合うリターンは確実にあるのか。
価格と価値のバランスはどうか。副次的な物を産んでくれる物なのか。
コスパ厨にとってはハリアーやベンツに乗る事も、ロレックスをつける事も飛行機でファーストクラスに乗る事も全く理解できない行為です。
そもそもの目的が違う所にある=物事に対する「視点の次元」が違うので一緒に考える方が無理があるのかも知れませんが。
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コスパ厨は気をつけて!貧乏になるかもよ!
コスパ厨独特の考え方の一つとして「費用対量」というものがあります。
要は安くていっぱい入っている物、コスパ厨はこの様な物に目がありません。
- 4リットルくらいの大きな容器に入っている焼酎
- 業務スーパーなどで売っているどこの誰が作ったか分からない冷凍肉
- 使い切る前に賞味期限が切れそうな大サイズの調味料
この様な類の物を「コスパに優れている!」と言いながら買ってしまう。
そしてこの様な物がどんどん家に溜まっていき、ゴミ屋敷と化してしまう。
あなたの周りにも1人位はこんな人いないでしょうか。
そして、日頃からコスパコスパ言っている方で、気をつけて欲しいのが
「コスパいいから買った」のではなく「安くて良さそうだから買った」のではないのか?という事。
「コスパ重視!」の裏には、「自分には高いものは買えないから安くて良さそうな物選ぶ以外にないんだよ、そう、私にはお金が無いのだから。」という意味が込められていないでしょうか?
何かの買い物の度に「私は貧しいです」と自分で自分に宣言している人間は、いつか必ずそのような現実がやってきます。
言葉に気をつけなさい、それはいつか運命となるから
中略しましたがマザーテレサの言葉です。
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